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バイテック、世界で初めてカオス現象を利用した
デジタル(画像・音声)情報の完全可逆圧縮技術の開発に成功
〜まずは音楽配信会社のM-ZoNEに新技術を提供〜

バイテック株式会社(東京都港区、社長:若井紀良、以下バイテック)は、上智大学名誉教授の庄野克房氏と進めていたデジタル(画像・音声)情報の圧縮技術の共同研究で、カオス現象を用いたデジタル(画像・音声)情報の圧縮技術である「Inverse Process法(仮称、注1.)」の開発に成功しました。
同技術の利用により、デジタル(画像・音声)情報の可逆圧縮を従来技術に比べ120%から500%の高圧縮率で完全可逆圧縮を実現することが可能になりました。

従来、インターネットを介して流通する画像・音声情報の圧縮を行う際には、圧縮の効率を重視して、jpeg、MP3などに代表される非可逆圧縮の手法が採用されています。非可逆圧縮では人間の視覚・聴覚の持つ限界特性を利用して情報の間引きを行い、元情報自身の情報量を少なくする事により圧縮効率を上げ1/200程度の高い圧縮率を実現させておりますが、圧縮過程において同時に情報の損失も伴っていました。

一方、クオリティーが重視される医療用、人工衛星等に利用される情報の可逆圧縮には、「Run-Length法」(注2.)、「ハフマン法」(注3.)等に代表される論理圧縮技術の複数の組み合わせによって構成されることが主流となっており、圧縮率は1/2程度と低く、効率と情報の完全性を同時に要求することは困難でした。

バイテックの開発した「Inverse Process法」では、既存の概念にとらわれることなく、情報自体の持つエントロピー(注4.)を計測し、これを指標としながらカオスの演算を行って、情報を取込ながら圧縮を行います。これにより、圧縮効率と情報の完全性の両立を計ることで従来困難であったデジタル(画像・音声)情報の圧縮展開が可能となり、可逆圧縮の圧縮率に対して更なる可能性を見い出しました。

このたびの新技術の開発を受けて、庄野氏は以下のように述べております。
「カオスは21世紀の科学であると期待されてきましたが、今日までは暗号のようにセキュリティの分野で実用化がはかられた程度でした。今後、カオスならできると求められていた可逆圧縮から始まり、現在のコンピュータの計算能力の向上にカオスのもたらす産業技術が大いに寄与していくと期待しております。我々が開発した新技術を通し、カオスの産業技術が次々と開花し、21世紀の新しい技術基盤が構築されていくことを望んでいます。」

2001年6月14日

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